経験学習

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■経験学習とは、知識伝達などによる研修やトレーニングとは異なり、実際に経験したことから学びを得る学習方法である。

■ロンバルトとアイチンガーは、人が有益な能力を身につける際、70%を仕事の経験、20%を他社からの助言、10%を研修から学ぶことを明らかにして、経験学習の重要性を示唆した。

■経験したことをより効果的に学びへと転換する仕組みとして、コルブは経験学習モデルを提唱した。

■経験学習モデル
1.具体的経験
・学習者の能力よりも一段階レベルの高い業務、または未経験の業務の機会を与える。
・例えば、プロジェクトチームへの参画、新規事業の立ち上げ、チームリーダーの経験。

2.内省的観察
・具体的経験を多面的に振り返る。
・具体的に体験したことを書き出す、または対話することにより抽出する。
・さまざまな視点から振り返る。

3.抽象的概念化
・気付きをもとに、次回の具体的な行動として何をすればよいか明確にする。
・振り返った経験を元に教訓やルール、ノウハウを形にしていく。

4.能動的実験
・抽象的概念化で得られた学びを、実践の場で試してみる。

■経験学習モデルをベースに従業員が経験から学ぶ仕組み
意図的に経験を積ませる。
・内省的観察と抽象的概念化の機会を作る。
さまざまな視点で振り返る。
・自身の経験を詳細に書き出す。
・学習者が集まり、お互いに経験したことを発表し合い、意見交換をする。

経営コンサルタント。企業分析をもとに、採用・育成などの人材戦略を手掛けている。2000社を超える取材・インタビュー経験を有し、現在は約100のクライアント企業を抱える。経営者、人事担当役員・責任者から生の声を得ながら、「エコノミスト」「ダイヤモンド」等の週刊誌、「Wedge」「選択」等の月刊誌に幅広く執筆中。

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